看護師が抱く患者さんの思い出について

看護師は医療従事者の中では患者さんと接する機会がもっとも多い仕事と言えます。特に入院中の患者さんに対する介助作業は看護師の重要な仕事のひとつなので、必然的に長時間接する形になります。そのため、患者さんに関する特別な思い出を持つ看護師は少なくありません。

自身が担当した患者さんが次第に元気になる姿を見るのは看護師の喜びと言えます。病気や怪我が完治し、朗らかな笑顔で退院する姿は一生の思い出になると言っても過言ではありません。患者さんに対して親身になって接することにより、体調の改善を自分のことのように喜ぶのも看護師にありがちなことと言えるでしょう。それだけ、患者さんに対して誠実な姿勢で接してきた証でもあります。

患者さんに関する思い出はそのすべてが明るく、微笑ましいものとは限りません。中には懸命に治療に勤しんだにも関わらず、遂に体調が改善しなかった患者さんも稀に存在します。決して喜ばしい思い出ではありませんが、医療の現場は悲しみや苦しみと隣り合わせであり、自分が担当する患者さんとの悲しい別れを経験したことによって看護の仕事が如何に重要であるかを実感できると言えるでしょう。看護師は仕事の性質上、どうしても担当する患者さんとの距離が近くなるので家族や親友のように感じるケースも少なくありません。しかし、辛いことや嬉しいことも含め、看護師の患者さんとの思い出は、今後自身の成長にも繋げることができるのです。